
現在、軽自動車は日本でとても需要があり、2024年上半期(1~6月)に日本で販売された新車のうち、軽自動車の割合は36.3%というほどです。
そんな軽自動車の中でも超・人気車種がハスラーで、2023年の累計販売台数は8万3000台で、その年の5位を獲得しています。
今回はハスラーの購入を検討されている方向けに、ハスラーのグレードによる違いを細かくご説明していきます。
ハスラーの年式
外観で大きく分けると、
- 2014年1月~2019年11月
- 2019年12月~(生産中の現行モデル)
の2つのモデルがあります。初代と比べて、2代目ハスラーは、全体的に丸みがなくなり、角ばった印象に変わりました。
本記事では現行モデルの2代目ハスラー(2019年12月~生産中の現行モデル)について紹介します。

2019年12月~現行モデル
現行モデルには、低い順に以下の3つのグレード
- HYBRID G
- HYBRID X
- タフワイルド(以下「TW」とします)
があり、それぞれで
- ターボエンジン
- 4WD
- (2トーンカラー)
の選択ができます。

以降では、「グレード」「ターボ」「駆動方式」の3つの違いによって、価格、内外装、性能にどのような差が出てくるのか、詳しく見ていきましょう。
※「2トーンカラー」は約50,000円の追加料金がかかるメーカーオプションです。性能には影響を与えないため、以降の表では記載を省略しています。
グレードごとの違い
ハスラーのグレードは、低い順に、HYBRID G、HYBRID X、タフワイルド(以下「TW」とします)の3種類がありますが、グレードによってどのような違いがあるのでしょうか。
まずは価格から見ていきましょう。
価格
最も低いグレードの「HYBRID G」と比べて、
上位のグレードの「HYBRID X」では、+154,000円。
さらに上位グレードの「TW」では、+242,000円の価格差があります。
ターボ車を選択すると、+78,100円。
4WD車を選択すると、+134,200円になります。
※「2トーンカラー」は約50,000円の追加料金がかかるメーカーオプションです。性能には影響を与えないため、以降の表では記載を省略しています。

外装
まずは具体的な外装の違いを以下の表にまとめました。



内装
続いてグレードによる内装の違いです。低いグレードのGタイプよりも、Xタイプは質感が高い印象を持ちます。TWでは、Xの品質に加えて、カーキ色の加飾が施されるパーツが多くなります。



快適装備
最後にグレードによる装備の違いです。

「間欠ワイパー」とは、ワイパーが一定の間隔で動作する機能です。通常のワイパーは連続して動きますが、間欠ワイパーは設定された時間ごとに一度だけ動作します。これにより、雨が少ないときや霧雨のときに便利です。間欠ワイパーの間隔は調整可能な場合もあり、雨の強さに応じて適切な間隔に設定できます。
「ミスト付き」機能は、ワイパーを一回だけ動作させる機能です。レバーを一時的に操作することで、ワイパーが一度だけ動きます。これはフロントガラスに水滴や霧が少し付着した際に役立ちます。間欠ワイパーの動作間隔でも長すぎると感じた時に使用します。
性能
次にグレードによる性能の違いを見ていきましょう。
燃費
グレード間での燃費差はありません。グレードによってエンジンやハイブリッドモーターに差はないためです。しかしながら、ターボモデルや4WDでは燃費が下がる傾向にあります。

※そのほか、走り方やエアコンの有無、気温等、様々な要因が燃費に影響する場合があります。
※WLTCモード(Worldwide harmonized Light vehicles Test Cycle)
車の燃費を測定するための国際基準です。日本では2018年10月から導入されています。WLTCモードは、以下の3つの走行モードで構成されています。
- 市街地モード:信号や渋滞などが多い低速走行を想定。
- 郊外モード:信号や渋滞が少ない中速走行を想定。
- 高速道路モード:高速道路での走行を想定。
これらのモードを組み合わせて、実際の運転に近い条件で燃費を測定するため、WLTCモードの燃費は以前のJC08モードと比べ実際の走行条件により近いとされています。
ノンターボ/ターボモデルの違い
ターボモデルになると、車体価格は+78,100円となり、燃費が落ちてしまうのがデメリットですが、NA車とは明確に異なる部分が2つあります。
パワーモード&パドルシフトが装備

パワーモードはターボモデル専用の機能です。エンジンとCVT、ISGによるモーターアシストのトルクを制御変更することで、坂道や高速道路の合流時にも強力な加速を実現します。
さらに、ターボモデルにはステアリングを握ったままで素早いシフトチェンジが可能な7速マニュアルモード搭載のパドルシフトが備わっており、指先の簡単な操作でスポーティなドライビングを存分に楽しむことができます。
※パワーボタンでターボがスイッチオンになるわけではありません(エンジンの仕組みとして物理的にターボはオンオフできない仕組みのため、常にターボは機能しています)。
最高出力が向上
2つ目は、エンジンの出力です。簡単に言いますと、ターボモデルのほうが「低回転でより力強い走り」になるようエンジンが設計されています。ターボ車とNA車を試乗比較した際には、その加速性能の差は歴然で、アクセルの踏みの余裕には大きな差がありました。
詳細が気になる方は以下は比較表をご覧ください。

他にも、モーター出力において0.5馬力(約0.37キロワット)の差がありますが、全体の出力に与える影響はごくわずかであり、0-100km/h加速に与える差も数100分の1秒ほどで、日常の運転ではほとんど感じられない程度の差です。
上記のことから、ターボ車を選択される際は、高価格・燃費と、加速のしやすさやエンジンの回転数を自身で操るドライブの楽しみを天秤にかけることになります。
2WD/4WDの違い
駆動方式の違いは「走破性能」の違いといっても過言ではありません。4WDモデルは、通常の走行時には前輪へ駆動力を分配し、滑りやすい雪道などの条件下では前後輪に最適な駆動力を自動で分配するシステムを備えています。また、大径タイヤの採用や最低地上高180mmを確保することで、荒れた道でもスムーズに走行することが可能です。そのほか、
- スノーモード
- 雪道やアイスバーンでのタイヤ空転を抑制するモードで、滑りやすい路面でのエンジントルクを適切に制御し、タイヤの空転を減らして発進や加速をスムーズに行います。また、約30km/h以下の速度では、スリップしたタイヤにブレーキ制御を加えることで、より安定したグリップを提供し、走行を安定させます。
- グリップコントロール
- 滑りやすい路面、例えばぬかるんだ道で片輪が空転すると、その空転した車輪のブレーキを迅速かつ強力に制御し、空転していない車輪へ駆動力を集中させることで、車の発進を支援する機能。
- ヒルディセントコントロール
- 急な下り坂でも、ブレーキペダルを踏まずに自動で車速を約7km/hに保つことができる機能。これにより、ドライバーはステアリング操作に専念できます。
が搭載され、運転席で操作できるようインパネにスイッチが追加されます。

まとめ
新型ハスラーは、各グレードごとに異なる魅力を持ち、幅広いニーズに応えることができる軽クロスオーバーSUVです。ベーシックな装備が充実した「HYBRID G」から、パワフルなターボエンジンを搭載した「HYBRID Gターボ」、高機能な装備が満載の「HYBRID X」、そしてそのターボバージョンである「HYBRID Xターボ」、さらにアウトドア向けの特別仕様車「タフワイルド」まで、選択肢は豊富です。
特に、内装や外装のデザイン、装備の充実度はグレードごとに大きく異なり、自分のライフスタイルや好みに合わせて最適なモデルを選ぶことができます。例えば、日常の街乗りにはコストパフォーマンスに優れた「HYBRID G」や「HYBRID Gターボ」が適しており、快適なドライブを求めるなら「HYBRID X」や「HYBRID Xターボ」が最適です。また、アウトドアやレジャーを楽しむ方には、専用の内外装と特別装備が魅力の「タフワイルド」がぴったりです。
さらに、スズキの最新技術が詰め込まれたハスラーは、安全性や環境性能にも優れており、家族や友人とのドライブを安心して楽しむことができます。各グレードの特徴をしっかりと比較し、自分に最適な一台を見つけることで、より充実したカーライフを送ることができるでしょう。
新型ハスラーは、あなたのライフスタイルに新たな可能性をもたらす一台です。ぜひ、ディーラーで実車を確認し、試乗してみてください。その魅力を実感できるはずです。
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